コラム

シェアリングエコノミーとサービスマネジメントの関係

シェアリングエコノミーとサービスマネジメントの関係

2018年12月7日

 

著者: ⼭崎 芳弘

ITサービスマネジメント⼿法の適⽤領域をITに閉じられた世界からサービス事業へ展開すべく、事業領域のお客様と未来のサービスマネジメントについて設計・構築を行う。

ライドシェアサービスを利用して見た結果。

先月、アメリカに行く機会があり交通手段としてタクシーではなく「ライドシェアサービス」を利用しました。

※「ライドシェアサービス」とはアメリカのUberやLyftなどの企業が始めた車での移動手段をシェアするサービスです。

今回はLyft社のサービスを利用したのですが、スマホアプリでいつでもどこにいても移動手段を簡単に確保でき、しかも、車が到着するまでの待ち時間や、移動先までのルートや所用時間、料金まで乗車前に共有されます。また、利用料金の支払いも、運転手とやり取りする必要が無くサービスを利用した後にスマホアプリでサービス利用評価のアンケートとチップを入力した後、自動的に決済される仕組みが備わっています。従来のタクシーにはない便利さを感じました。

不便な地域や時間帯でも、通常であれば事前にタクシーを予約するか連絡してから長時間待たないと車が来ないことが多いですが、このサービスでは近くにいる車を呼べるため平均して5分から10分程度の待機時間で利用することができました。

また、シェアリングサービスであるにも関わらず、運転手や車種ごとのサービス品質のばらつきも見当たらず、安心して利用することができました。

 

サービスマネジメントの観点 から見たシェアリングエコノミーとは ?

今回利用した、Lyft社のライドシェアサービスを例にとってみるとシェアリングエコノミーを安全で便利なサービスとして提供を可能にしているのはサービスマネジメント要素が含まれていることが伺えます。

まず、スマホアプリによって以下のサービスを展開しています。

  • 車での移動を利用したいユーザと、 車での移動を提供したいユーザをマッチングするサービス
  • 地図情報サービスやGPS機能により、移動距離や移動ルート、利用料金などを即時に可視化し利用ユーザに情報提供するサービス
  • 利用料金とチップを含む電子決済サービス
  • 利用者アンケートによる、サービス提供者側のサービス品質を維持する仕組み

これら、デジタル化されたサービスによって、従来のアナログ的なタクシー業界にサービスマネジメント要素を取り入れた新しいビジネスモデルを展開することに成功しています。デジタル化されたサービスを提供することで、サービスマネジメントの要であるサービスの利用者と提供者に関する様々なデータがリアルタイムに分析可能な状態で集めることができます。このことによって、サービスのマネジメントが可能となり、より便利で競争力のある シェアリングエコノミー サービス を生み出すことが出来ているといえます。

 

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